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医師たる皆さんは天然痘の患者を診ることはないでしょう。曽祖父たちの時代とはまったく違うのです。臨床家たちは公衆衛生関係者・グローバルヘルス研究者とともにそれまで知られていたうちで最も致死的なこの病気の根絶に取り組みました。もし私たちが目の前のローカルな問題に一緒に取り組むことができれば、天然痘での成功を継続させ、グローバルヘルスで大きな効果を得ることができるのです。
天然痘の拡大と撲滅の歴史は、「近代」の医学・公衆衛生学の成功を示すものです。天然痘の流行によりヨーロッパ、メキシコで数百万人もの人たちが亡くなりました。感染して生き残った人たちが終生免疫を獲得したことに気づいてから、天然痘は減少しました。人痘接種ー健常者が天然痘患者の持ち物を触ることで症状は弱いものの免疫を獲得することを狙ったものーが行われるようになりました。
天然痘撲滅の次のステップは、英国の医師Edward Jennerが、牛痘に感染した乳搾り女たちは症状が軽く、死に至るような重症の天然痘にならないことを発見したことです。 1976年、ジェンナーは牛痘の水泡から内溶液を取り出し、農場の女性の手と8歳の少年に接種しました。6週間後、ジェンナーは少年を天然痘に暴露させましたが、発症しませんでした。ジェンナーはラテン語で「牛」を意味する「vaca」から“vaccine” という言葉を作りました。
ジェンナーの活動は当初批判されましたが、すぐに受け入れられ普及しました。1800年までには世界で約10万人が接種されています。1967年、WHOは天然痘撲滅活動を開始し、10年で目的のほとんどは達成されました。1977年を最後に天然痘はなくなりました。1980年5月8日、WHOは天然痘撲滅を宣言しました。
グローバルヘルス研究と情報共有は天然痘撲滅において重要な役割を果たしました。この世界中の臨床家による努力と共同研究により、今日の医学生は天然痘の症例を見ることがなくなったのです
参考 http://dermatology.about.com/cs/smallpox/a/smallpoxhx.htm
Dr. Edward JennerについてはWikipedia 参照 http://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Jenner
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